少し前に鏡を使った単純構造のソーラークッカーを作成しましたが、ご飯と味噌汁を昼・夕の2回分を用意しようとするには、現状の2個では足らないので作成する事にしました。
火力が必要な炊飯を成功させるためには集熱力の高いクッカーが必要です。
特徴
究極はパラボラ型なんですが、かなりの大きさが必要で自作となると大変な労力が必要になります。
このクッカーは、縦23×横42㎝×高18cmの大きさで、6枚の小さい反射板(鏡)で光を一カ所に集中させる事で集熱力を高めています。
そのため、パラボラ型よりも単純構造であり工作が楽です。
また、反射板をクリップで固定しているので、分解してコンパクトになります。
材料・工具
材料
・ビックミラー(31cm*22.8cm)(セリア) 3枚
・金折隅金(L字金具)(50mm*50mm) 6個
・大型ダブル(目玉)クリップ 6個
・鏡を固定するための板(ダンボール等)
工具
特別に必要な工具のみを記載
・ガラスカッター
ガラス切り
6枚の反射板を作成するために、鏡を切らなければなりません。
しかし、ガラス切りの経験がないので練習が必要で、動画でコツ等を勉強しました。
コツは、切ろうとして力を入れすぎず、何回も傷を付けずに1回のみにする、事です。
理想的な音は、ガラスに傷が入っている「チー」という音で、より深い傷を付けようと「ギッギッ」という音の場合は、力が入り過ぎています。
傷を付けたらガラスを同じ位の厚さの板などの上に置き、上から力を入れて折ります。
傷が上手く付けられていれば、綺麗に折れます。
用意した鏡はガラス製なのですが、プラスチック製と思い込んでいたため、プラスチック用カッターを購入しました。
切断を試してみたのですが上手くいきませんでしたので、直ぐにガラスカッターを購入し直しました。
また、ガラスカッターの刃先が厚みがあるため、ガイドの定規の位置をずらし、切断位置を合わせる必要があります。
初挑戦でも上手く出来ましたので「百聞は一験にしかず」で、あまり神経質にならずに試してみて下さい。
綺麗に切れると氣持ちいいですよ。
作成
反射板
一枚の鏡から縦18㎝×横8cmの反射板を3枚作成し、計6枚作成します。
鏡の長辺(31cm)から横8cm*3枚を採寸し、余った鏡(横6cm)は底鏡に使用します。
反射板を立てるためのL字金具を付けるために、反射板と同じ大きさの板をダンボールで作成します。
反射板をダンボールに、ダンボールにL字金具を両面テープで接着して反射板は完成です。
底鏡の作成
一枚の鏡では横幅が足りないので、反射板を作成した残りを左右につけ足して、丁度6枚の反射板が取り付けられる大きさ(横約42㎝)になります。
鏡をダンボールに貼り付けて底鏡は完成です。
強度、防水の観点からは木材等が良いですが、資源の有効活用で一先ずダンボールで作成しました。
反射板の位置決め
集熱力を上げるために、太陽光を多く集める必要があります。
- 色の付いた紙に中心線を引き、底鏡の上に置く。
- 目的の集光位置に容器を置き、容器の影が中心線に平行になる様に太陽の向きに合わせる。
- 一枚目の反射板を置き、少しずつ角度を変えて光の反射(影)を見て位置を決める。
底鏡に油性ペンなどで位置を記録する。
影を利用して反射板の角度を決める - 同じ事を2枚目、3枚目と行い、片側の位置決めが終了。
- 反対側も手順3,4を行う事で、全6枚の反射板の位置が確定する。
残りの反射板も同様に位置決めをする(2枚目の様子) - 記録した位置で反射板をダブルクリップ等で固定すれば、完成！
写真は、左端の反射板に容器が映っていないので角度がおかしいです。
完成
まとめ
効率の良いパラボラ型は作成が非常に大変ですし、集熱力を高めるために大きくなりがちです(海外では保管に失敗し、火事を起こしてしまった事例があるようです)。
しかし、容器がある程度の大きさがありますので、パラボラ型のように厳密に集光しなくても、ある程度は容器に集光する事が出来ます。
それを考慮した今回のソーラークッカーは、パラボラ型よりも断然楽に作成が出来ますし、設置も分解も簡単に出来るので、保管場所も小さくなります。
しかも、大きさもコンパクトでありながら、線形パラボラ型で集熱力もあり、非常にバランスの良いクッカーだと思います。
参考にさせていただいた動画で、作者も「完成形に近い」的な事を述べられていますが、本当にその通りだと思います。
非常に満足したソーラークッカーになり、重宝しています。
参考にした動画
次の動画を参考にさせていただきました。
先人達の知恵に感謝です。本当にありがとうございました。
読んでいただきありがとうございます。ご縁に感謝いたします。
参考
shizen-saitekikai-220101.hatenablog.com
