『ウエティコ 神の目を見よ』(トム・ハートマン)を再読し、ネイティブアメリカンの言葉に触れて、「もっと教えを知りたいな」と思っていました。
そして、図書館で別の本を探していた棚に、ネイティブアメリカンの言葉が書かれている本を偶然見つけました。
『ネイティブ・アメリカン幸せを呼ぶ魔法の言葉』( ケント・ナーバーン 日本文芸社 2014年08月)
正に求めていたような本です。ビンゴ!
しかも、見つけた棚は初めて行く棚であり、偶然ではなく必然。
「導いて下さった」と直ぐに思いました。感謝!感謝!
概要
ヨーロッパ系アメリカ人の支配により、自然に対する畏敬の念を忘れた多くの現代人に必要な言葉がネイティブアメリカンの言葉にはあり、それら貴重な言葉が綴られています。
インディアンと白人の信条には大きな違いがある、とわたしは認めています。
インディアンの信条とは、人間と周囲のものとの調和を求めることですが、白人の信条とは、まわりを支配することなのです。
一方は、あらゆるものを愛し分かち合う中で、自分たちが欲しいものには、自然にしかるべき割り当てがあることを知りましたが、もう一方は恐れを感じつつ、征服して物を得る必要があると考えました。(P123)
オグララ・スー族 族長ルーサー・スタンディング・ベア
また、「重要な話し合いの際には『対話』という形式は採らない」事を初めて知りました。
「大事な話をさえぎって口を挟まず、自分の番になった時に意見を述べる。」事を徹底しているようです。
これは、"我が!我が!"の現代では、出来そうで出来ない難しい事だと思います。
あと、族長による名演説が載せられており、ネイティブアメリカンへの迫害の歴史と塗炭の苦しみを学ぶ事が出来ます。
すべての人は、同じ偉大なる精霊によって創られました。皆、兄弟なのです。
大地はすべての人々の母であり、そこではすべての人々が等しい権利をもつべきです。
自由な人間として生まれた者を囲いの中に入れ、好きなところに行く自由を与えず、それに甘んじろ、というのは、川が逆に流れるのを望むようなものです。(P209)
族長 ジョセフ
印象的な言葉(備忘録)
わたしたちが貧しいのは、正直者だからです。(P105)
オグララ・スー族 レッド・ドッグ
精神(スピリット)を重んずる、あらゆる時代やあらゆる住民の人々と同じく、わたしたちにとって物欲とは、罠であり、複雑な社会の重荷であり、無用の危機や誘惑のもとなのです。(P29)
オヒエサ(チャールズ・アレクサンダー・イーストマン)
インディアンの公の立場は常に、もっぱらその人個人の美徳に左右されてきました。
決して、自分のためだけに生きているのではなく、一家や部族のために生きていることを忘れてはいけません。(P46)
所有欲というのは克服すべき弱点である、とわたしたちは常々考えてきました。
物品に対する所有欲を野放しにしておくと、やがて精神のバランスが崩れ、そのバランスを取り戻すには大変な努力が必要となります。
ですから、幼少期から物惜しみしない心という美徳を学ばなければなりません。
わたしたちは子どもの頃に、与えることの幸せを味わえるよう、自分が一番自慢にしているものを人にあげることを教わります。(P48)
人は、自分の所有物や働きに値をつけたりしません。
人の度量を決めるのは、その人の強さだけです。
困難な、あるいは危険な仕事を任されるのは誇りと考えられ、それ以上の見返りを求めるのは恥とされています。
仲間のためなら、不可能なことや自分が貧しくなるようなことを、いつでも引き受けます。(P53)オヒエサ(チャールズ・アレクサンダー・イーストマン)
朝、起きたら、食べ物と生きている喜びに感謝せよ。
もし、感謝する理由が見つからぬなら、それは他ならぬ自分が悪いからだ。(P73)ショーニー族 テクムセ
この地球上のあらゆるものに目的がある。
どんな病にもそれを治す薬草があり、どんな人にも使命がある。
これが、この世にあるものへのインディアンの考え方だ。(P82)
セイリッシュ族 モーニング・ダブ
われわれの思うところでは、取決めとは永遠の言葉である。
約束の言葉を都合よく反故にできるような事態が起きることがあるが、一度逸脱すれば、二度目の逸脱は避けられず、結局は約束の言葉は残らず消えてしまうことを、われわれは知っている。(P89)
アメリカ・インディアン・シカゴ会議(1961年) インディアン目的宣言
白人が善を悪に見せかけ、悪を善に見せかけるとき、彼らは必ず、すらすらとよどみなく話すのです。(P90)
ソーク族 ブラック・ホーク
わたしを見なさいー貧しく、裸だが、部族の長です。
富を得たいとは思いませんが、子どもたちを正しい教育したいと思っています。
富など、なんにもなりません。
あの世にもっていくわけにもいきません。
わたしたちが求めるのは、富ではなく愛と平和なのです。(P91)
スー族 レッド・クラウド
賢く知恵があるとは、
自分の知識をもって何をすべきか、
いつすべきか、
どうすべきかを心得ていることだ。
また、
何もしてはならないと心得るべき場合もある。(P115)
ジョセフ・マーシャル著『ラコダ・ウエイ』
わたしの肌は赤いが、祖父は白人でした。だから、どうだというのです?
わたしが善人か悪人かを決めるのは、肌の色ではありません。(P154)
アリカラ族 族長ホワイト・シールド
わたしたちの信仰は次のようなものです。
受ける恵みすべてに感謝すること、団結すること、そして互いを愛することです。(P165)
族長 レッド・ジャケット
わたしたちは、すべてが
偉大なる精霊 が創られたままであることに満足しています。
ところが、白人はそうではなく、自分たちの意の添わないなら川も山も変えようとするのです。(P185)
族長 ジョセフ
美術品に関しての皮肉は、視野を拡げてくれます。
白人は、何世紀も誇り高く壮大にそびえていた森の木々を切り倒し、母なる大地の胸を切り裂き、銀色に輝く川の水を枯らす。
神が自ら創られた絵や彫像を容赦なく傷つけておきながら、平たい面にたくさんの色をなすりつけて、それを最高傑作だと褒めたたえるとはな!(P37)オヒエサ(チャールズ・アレクサンダー・イーストマン)
最後に
最も印象に残った好きな言葉!
最後の木が切り倒され、
最後の川が汚され、
最後の魚が獲られたとき、
人は初めて
金銭を食べるわけにはいかないと気づくだろう。(P124)
クリー族の予言者
大日月地神示が示す大峠の真っ只中の今、改心を深め、地の大神(地球)様に感謝して生きるためにも、ネイティブアメリカンの言葉を心に刻み、少しでも実践できるようにします。
ぜひ、皆さんにもネイティブアメリカンの言葉に触れていただきたいと思っています。
shizen-saitekikai-220101.hatenablog.com
読んでいただきありがとうございます。ご縁に感謝いたします。
22年05月18日:修正