自然は最適解

自然は最適解

自然は常に最適な解を示してくれる。

【生活】この家計簿の生活で、今後も生きていけますか?

このグラフは、ある家族の一年における一日の平均支出額を表しています。

1971年から5年毎のデータを表示していますが、ほぼ一直線に毎年支出額は増大し、2022年は過去最高の17,464円になりました。

グラフの横軸の10,000に赤線が引いてありますが、この家族の一日の支出可能額を表しています。

つまり、この家族は毎年、毎年、収入以上の支出を1971年から50年以上も繰り返し、しかも、ほぼ毎年支出額を増やしているわけです。

どこの家族の事か、お分かりになりましたか?

「わかった、日本だ!」と思った方、残念です。でも、惜しいです。

それは、「地球人類」です。

はじめに

このグラフは、地球が1年間に生み出す生物資源を人類が使い果たしてしまう日を表わす「アースオーバーシュートデー」の日付を元にしています。

その日付を年初からの日数に変換し、一年における比率をお金(支出)で表しました。

地球という惑星規模の事を考えたり、理解するのは非常に難しいのですが、家計という身近な事に置き換えれば考えたり、理解しやすいと思ったからです。

アースオーバーシュートデーについて

地球がその年に生成できる生態系資源の量(バイオキャパシティ ) を、人類が消費(エコロジカル フットプリント ) によって使い果たす日を示しています。

国際研究組織であるグローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint Network)が、毎年、国連の統計資料等をもとに計算して発表しています。

参考:About Earth Overshoot Day (公式サイト)

貪り食いつくす人類

画像:Earth Overshoot Day (公式サイト)

「2022年のアースオーバーシュートデーは7月28日」で、過去最速を更新しています。

僅か7カ月でその年の資源を使い切り、残り約5カ月は過去の蓄えの資源を消費して生活している訳です。

最初のグラフのオーバーシュートデーと年初からの経過日数は、以下の通りです。

1971年    12月25日    359日

1976年    11月21日    326日

1981年    11月15日    319日

1986年    11月03日    307日

1991年    10月13日    286日

1996年    10月04日    278日

2000年    09月25日    269日

2006年    08月21日    233日

2011年    08月04日    216日

2016年    08月06日    219日

2021年    07月30日    211日

2022年    07月28日    209日

出典:Past Earth Overshoot Days (公式サイト)

すぐ上のグラフを見ていただくと分かりますが、初めて「オーバーシュート」をした1971年以降、50年以上もずっとその年の生物資源を使い果たし、過去の蓄えられた資源から消費をするという資源赤字を累積し続けています。

この状況を自分の家計に当てはめて考えて下さい。

一年に使える金額を僅か7カ月で使い果たし、残りの5カ月を借金をして過ごすのです。

このような生活様式で、この先も生活が可能ですか?

その答えは「無理」である事は明快で、「この生活様式は異常である」事が理解できると思います。

世界中の人々が日本水準の生活をした場合

グローバル・フットプリント・ネットワークは国別の「オーバーシュートデー」も発表しています。

それは、全人類がその国の人々と同じ水準で生活をした場合に、生物資源を使い果たしてしまう日です。

当然、資源の消費量が少ない国も僅かに存在し、それらの国は「なし」になります。

参考:Country Overshoot Days (公式サイト)

それでは、日本(2022年)はどうなのか見てみましょう。

05月06日 126日(残り239日)

支出 28,968円/日=必要な地球 2.9個

画像:Earth Overshoot Day (公式サイト)

国別のオーバーシュートデー

全人類がその国の人々と同じ水準で生活をした場合に必要な地球の個数

おめでとうございます。

お花見でお祭り騒ぎをした一カ月後のゴールデンウィークを楽しんでいる最中に、年間の予算(資源)を早々に使い切りました。

これを、ハリウッドが映画化したら

「やった!私はやった、やり切ったのだ!使い切ったのだ!」

とガッツポーズで声高々に叫ぶ、感動のエンディングになるのでしょうか?!

この様な地球が3個も必要な生活様式をしているのが、日本人です。

未来の子供たちに、胸を張って、地球というバトンを渡せますか?!

指標は平均値

ネイティブアメリカンのように、先の世代の事を考えながら、与えられている資源の中で感謝しながら生活している極少数(・・・)の人々と、「あれ食べたい」「これ飲みたい」「作るの面倒だ」等と度を越えた(・・・・・)追求欲求欲と楽を追求した生活で資源を貪り食いつぶす大多数(・・・)の人々!

指標はこれら全てを合わせた平均値であり、2022年の必要な地球の個数は1.75個なのです。

何をするにも明日のことはもちろん、七世代先のことまで考えるのが不文律。
狩猟も漁も採集も必要最低限にとどめ、飢えが満たされたら無駄食いはせず、残りは将来の飢えに備えて保存食としていたから、現代人のように過食から病気になることなどなかった。

出典:『アメリカ・インディアンの心もからだもきれいになる教え』(P69)

オーバーシュートの日数を減らす方法

グローバル・フットプリント・ネットワークは、オーバーシュートの日数を減らすための方法を紹介しており、主に個人が行える方法が以下です。(かっこ内はオーバーシュートデーの改善日数)

  • 世界の食料廃棄量を半分にする (13日)
  • 食料の80%を地元で調達する (1.6日)
  • 週に1日肉食をなくす (1.8日)
  • 車の走行距離の3分の1を公共交通機関に、残りを自転車や徒歩にする (13日)
  • 家庭用電化製品の使用を控える (6日)
  • 衣類を長持ちさせる (5日)
  • 気候に合った服装にする(エネルギー消費量を10%削減) (3日)
  • 家庭のLED照明の導入 (1.8日)
  • カーシェアの普及 (3日)
  • 貸出図書館を利用(耐久消費財の消費を1/3減らす) (3日)
  • 家具・調度品のリユース・リサイクル (1日)
  • 植林 (2050年までに3日)

出典:Power of Possibility (公式サイト)

また、エコロジカル・フットプリント・ジャパンでは、「エコロジカル・フットプリントを削減する5つの方法」を提唱しています。

  1. 省エネと再生可能エネルギーへの転換を進める
  2. 都市集中ではなく分散型の居住と経済を推進する
  3. 輸入製品の環境負荷を減らす
  4. 食生活を見直し、加工食品の利用を抑え、季節の地元産の利用を増やす
  5. 食料廃棄を減らす。

出典:日本のエコロジカル・フットプリントを削減する5つの方法

今こそ活かすべき教え

次の7世代が必要とするものに無言の価値を置くのが賢者の生き方です。
明日が必要とするものに備えれば、豊かな生命の継続が保証されます。
それを知っていた祖先は、子孫が家族を養うのに充分なようにと、地球の資源を守ってきたのです。

出典:『アメリカ・インディアンの聖なる大地の教え』(P267)

今見つけたキノコをすべて採ってしまったら、森で育つ次の世代の食べ物がなくなってしまいます。
今日与えられた豊かな実りを私たちが不当に利用したため、私たちの曾孫が飢えて死んでしまうかもしれないのです。

出典:『アメリカ・インディアンの聖なる大地の教え』(P268)

「今晩食べるものがない!」という恐怖は、身にしみついて、いまでも忘れることができない。
だからこそ、植物を根絶やしにしないよう、ほかの人やあとの世代のことも考えて、本当に必要な分しか採らないという配慮と習慣が身についた。

出典:『アメリカ・インディアンの心もからだもきれいになる教え』(P66)

必要なものは、それを必要とする人のところにあればいい。
母なる大地から恵みをいただいて、わしらは生きている。
それなのに、すべての人が必要もないのに人と同じものを持ちたがるから、母なる大地は傷ついていく。
やがて訪れる大浄化の前に、人々はそのことに気づかなければならない。
(ラコタ族長老)

出典:『イーグルに訊け』(P140)

最後の木が切り倒され、
最後の川が汚され、
最後の魚が獲られたとき、
人は初めて
金銭を食べるわけにはいかないと気づくだろう。
(クリー族の予言者)

出典:『ネイティブ・アメリカン幸せを呼ぶ魔法の言葉』(P124)

朝、起きたら、食べ物と生きている喜びに感謝せよ。
もし、感謝する理由が見つからぬなら、それは他ならぬ自分が悪いからだ。
(ショーニー族 テクムセ)

出典:『ネイティブ・アメリカン幸せを呼ぶ魔法の言葉』(P73)

真実に氣づけば、行動は変わる

現状を車の運転に例えると、

欲望という速度に酔いしれながら、フルアクセルで断崖絶壁に向かっている。

そして、断崖絶壁直前まで来ている。

状態です。

断崖絶壁から落ちないためには、速度を落として止まる必要があります。

速度を落とすためには、食欲、物欲などに代表される様々な欲望を捨てなければなりません。

どれ程の欲望を捨てられるかで、落とせる速度が異なってきます。

では、どうすれば欲望を捨てられるのか?

生物として生きていくのに必要な、空気、水、食べ物

これら全ては、人間が作っているのではありません。

食べ物を作っていると思っているのなら、大きな勘違いで無知による傲慢でしかありません。

これらは全て、無償で与えられて、与えられて、ただ、与えられているのです。

この事に氣づけば、「生きているのではない。生かされているんだ!」と言う事が分かります。

では、生かしてくれているのは?

 

地球!地の大神様!

この当たり前すぎて意識していなかった事実に氣づいた時に、感謝の心(念) が芽生えてきます。

この芽を大切に育てて、しっかりと根を張るにつれて、感謝の念という幹が徐々に大きく太くなっていきます。

それに伴って、少しずつ少しずつ欲望を減らしていけるでしょう。

地球を一人の人間として対峙した時、「目を見て、笑顔で握手の手を差し出す」事ができますか?当然、私は出来ませんでした。

出来ないと素直に思った方は、「地球のはかり知れない愛の大きさ」にも氣づくと思います。

そうなれば、「どうすべきか?」「どうあるべきか?」は、あなたの心の声が導いてくれます。

その声に従って生き方を変えるしか、罪滅ぼしは出来ません。

今から、出来るところから、少しずつでも変わりましょう。

大丈夫です。変われます。変わります。断言できます。

何故なら、大きく変わった経験者(・・・・・・・・・・)の一人だからです。

どのような未来が来るのかは、私たち一人ひとりの行動の結果で決まります。

善き行動をする人が多ければ善き現実が、悪しき行動をする人が多ければ悪しき現実が現れる、単純な因果の法則に沿った世界になるだけです。

つまり、私たち一人ひとりがどのように改心できるかにかかっています。

誰一人として逃れられぬ、全ての人類に問われている事です。

いざとなれば他の星にゆけば良いように思うておるが、他の星では人民生きてゆけぬのぞ。
たわ言に騙されるでないぞ。
ここより他に生きられんから腹くくりて皆で改心なされよ。
仕組み皆で変えて考え改めて、他の星の人々と手合わせて、問題解決いたして参りますのぞ。
過去にありたこと、そのまま顕れると思うなよ。
過去は過去ぞ。
未来は未来でありますぞ。
まこと良き世にいかようにでも変えられますぞ。(P221)

出典:大日月地神示「四十一」2016年12月27日(P220)

読んでいただきありがとうございます。ご縁に感謝いたします。